レポート2018.04.20沖縄を舞台にした作品『ジーマーミ豆腐』の魅力を監督と出演者が語る
4月20日(金)、那覇市の桜坂劇場ホールCでシンガポール映画『ジーマーミ豆腐』の上映と舞台挨拶が行われ、ジェイソン・チャン監督、クリスチャン・リー監督、出演の仲宗根梨乃さん、山本真理さんと、ロバータ、コロコロチキチキペッパーズ、大自然が登壇しました。
主演で監督も務めたジェイソン監督は最初に「ありがとう」と日本語で挨拶。「日本での上映が初めてで、ここ沖縄で上映できて幸せです。皆さんが映画を気に入ってくれたらとてもうれしいです」と語ると、場内からは大きな拍手が起こり、作品への満足感が感じられました。一方、クリスチャン監督は「ハイサーイ!」と大きな声で挨拶。コロチキ・ナダルもすかさず「ハイサイ」と繰り返し会場を盛り上げました。
本作品は、沖縄とシンガポールを舞台にしたラブストーリー。ジェイソンとクリスチャンの両監督が沖縄を訪れた際に、最も魅力を感じたのが伝統的な沖縄の食文化で、その沖縄料理をテーマにした脚本が書き上げられ、本作品が誕生しました。
今回の作品についてクリスチャン監督は「ハワイでの映画祭では観客賞をいただくことができました。またハワイで一番大きな映画館でも上映が決まり、完売したことをとてもうれしく思っています」と作品をアピール。
恋人や父親との関係に悩む役柄を見事に体現した山本真理さんは「私は見るのは4回目ですが、自分が出ていないとしても何度でも見たくなる映画だなと思いました」と作品への思いを感慨深げに語りました。
そして、これが映画初出演だとは思えない自然体の演技を見せた仲宗根さんは、映画への思いを聞かれると「お客さんとして見に来ていた映画館で、出演者として来ているなんて信じられない。沖縄が舞台の映画で、しかも沖縄で見ることができて、素晴らしい出演者やスタッフとも仕事ができてほんとにうれしい」と、沖縄方言交じりの独特なトークで答え、場内を沸かせていました。
『ジーマーミ豆腐』をタイトルにした理由を聞かれたジェイソン監督は「名前の響きがとてもキュートだったこと。そして作る工程が大変なことから、作品中では父が娘に作る料理として愛情深いものとして表現できると思った」と、タイトルに込めた思いを話しました。
続いて撮影時の様子を聞かれた仲宗根さんは、「監督がリードしてくれて、役柄についても深く解説してくれたので、とても演じやすかったです。そして全員がみんないい人だった。ただただ楽しかったです」と、撮影を振り返ると場内からは温かい拍手が起こりました。
山本さんは「映画の中で、実際に監督が作ってくれたものを食べることがあったのですがほんとにおいしくて、監督の2人は脚本も書いて才能豊かなうえに、料理の才能もあるんだとびっくりしました」と撮影秘話を話すと、監督も照れ臭そうに微笑み、チームワークの良さが伝わる舞台挨拶となりました。
最後に監督から「映画を見てくれた皆さんの声が直接聞きたい。小さなカメラを持ってきたので、ぜひ皆さんの声を届けてください」と思いがけない提案を熱く客席に投げかけます。来場者も快く快諾した様子で、数名がすでにカメラ前にスタンバイするなど、アットホームな雰囲気の中、舞台挨拶は幕を閉じました。