4月22日(日)、那覇市の桜坂劇場ホールAにて、桜坂映画大学 鬼才芸術学科『ソドム団長とゴモラ人間』が行われ、監督・脚本・音楽を手掛けた野性爆弾のくっきー、なだぎ武、ガリットチュウの福島善成、バッファロー吾郎の竹若元博と一緒に、解説や撮影時のエピソードなどを聞きながら映画が楽しめるオーディオコメンタリーが開催されました。

本作は、不死人間（ゾンビ）がはびこる戦後直後の日本を舞台に、ある日突然現れた大男“ゴモラ人間”がサーカス団の一員として、恋愛や友情、家族愛に触れながら成長していく様子を、野性爆弾くっきー独自の世界観で描いた奇妙奇天烈なドラマ作品です。

上映開始前、当初予定していた会場分のチケットが完売したため、急遽大きな会場に変更するという沖縄国際映画祭始まって以来初の事態が起きますが、くっきーは広くなった会場に登場すると、客席を見渡し「スカスカですやん！」と一喝！ 慌ててMCの竹若が「いやいや急遽大きい会場に変更したんですよ！」と説明すると、まだごねながらも「きれいなお客さんが多いですね」とうれしそうな表情を見せました。

上映が始まるとくっきーは「初めてスクリーンで見るのでうれしいな」と楽しそう。福島は「くっきーはこう見えて、撮影中は監督の顔になるんです。演技指導とか指示出しもちゃんとやっていてカッコいいんです」とくっきーの監督ぶりを絶賛します。ですが、せっかくの賞賛の声もつかの間、不死人間(ゾンビ)や流血シーンが映し出されると、客席の子どもが泣き出し、退場してしまうハプニングが発生！ くっきーは出演者らに「どーすんだ！ 責任取れ！」と煽られ、さすがに申し訳なさそうな様子でした。

また、ゴモラ人間が自分の顔を美しくしたいと願い、加納典明さんになってしまうシーンでは、「加納さん以外に候補はいたんですか？」と竹若に聞かれ、「第一候補はスティーブン・セガール！」と即答。なだぎに「そら出てくれんわ」と呆れられる始末です。

上映終了後、MCの竹若に「あっという間の35分でしたが、メッセージがたくさん込められていますね」と問われると、「全部に意味がありますからね。仲間は大切。仲間より女選ぶと痛い目に合うぞとか」としみじみ語ります。と思いきや、「途中、何回も登場した女性がいましたが、あの方の意味は？」の質問には、「あの人、指示と全然違うことするからあえて残した！ でも、めっちゃ頑張って自分を出してくれたエキストラさんは全部カットした」と暴露。「いやいや普通逆でしょ！」と出演者一同がツッコミますが、「たけし(北野)さんはあえて有名な俳優は使わないっていうでしょ。そこに通ずる物あるでしょ」と熱弁。一同、ただただ不可解な表情で苦笑するしかありません。

その後、劇中で怪力男を演じ、CGなしでフライパン曲げを披露した福島が、あらためて観客の前でその技を披露。見ごとに折れ曲がったフライパンに観客から驚きの声と拍手が沸きましたが、すかさず、くっきーに「なんでマジで曲げんの!! はい、これ元に戻して!!」と猛烈に突っ込まれます。当然戻そうとしても戻らず、しきりに謝る姿に会場は大爆笑でした。

客席から「第2弾も観たい」との要望が飛び出すと、くっきーは「入り口に10万円BOXが置いてありますんで、帰りにみんな寄付して行ってくださいね。今日のお客さんの顔、みんな覚えてますからね」と本気か冗談かわからない発言で会場を沸かせ、「第2弾でまた沖縄に帰って来させてください。あ、でも世界進出しちゃったら沖縄国際映画祭ではもう見られなくなっちゃうかな〜」と締めくくり、くっきーワールド炸裂の舞台挨拶は大盛況のうちに幕を閉じました。

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