レポート2018.04.20数々の博識トークに観客も感心しきりの桜坂映画大学 長編アニメーション科『君の名は。』
4月20日(金)、那覇市の桜坂劇場ホールAにて、桜坂映画大学 長編アニメーション科『君の名は。』が開催され、なだぎ武、しずる、桜 稲垣早希、相席スタートが生オーディオコメンタリーに登壇しました。登場した相席スタートの2人は「町でよく『君の名は?』と聞かれちゃうケイです」「ほんとの意味で『君の名は?』と聞かれる山添です」と自虐的な自己紹介し、さっそく場内を沸かせました。
芸人たちの自己紹介が終わると、講師として映画パーソナリティのコトブキツカサさんがステージに呼び込まれました。登場するなりコトブキさんは「この映画には、これまでの新海誠監督の数々の作品遍歴が散りばめられているんですよ」といきなりの知識を披露。芸人たちも観客もこれから始まるオーディオコメンタリーへの期待が膨らみます。
大ヒット作品ということもあり、上映前には「初めて見るわけではないですよね?」と場内へ問いかけ。するとほとんどの人がすでに見たことがあることが判明し、その状況に芸人たちは、「じゃあいっぱい話しても邪魔にはならないですよね!」と安心した様子で生コメンタリーがスタートしました。
上映開始早々、コトブキさんは実際に新海監督に会ってインタビューした経験を明かし、会場からは羨望の的です。「この映画は音楽を後付けしたのではなく、音楽に合わせて映像をつけていったそうなんですよ」と、本人から聞いたという貴重なエピソードの数々を披露してくれました。コトブキさんの展開する詳しすぎるトーク内容に、芸人たちは圧倒され気味ですが、それでもしずるの村上純が、4回も劇場に見に行ったほど映画にハマッたことを告白。それを聞いたなだぎは「そんなに魅力的なんやね」と感心した様子でした。
最初こそワイワイとオーディオコメンタリーを展開した芸人とコトブキさんでしたが、ストーリーが進むにつれ、話すことも忘れ見入ってしまいます。ラスト30分ほどは観客も芸人も皆だまって、物語の世界観に引き込まれていました。
そして上映が終わると拍手が起こり、芸人たちも覚醒したように感想を話し出します。「見たことあったのにめちゃくちゃ良かった」「映画を壊したくなかったので話せなくなっちゃった」と、口々に映画の素晴らしさを語り合っていました。コトブキさんは「今回改めて見て、この映画は実は子孫繁栄の話ではないのかなと感じました。大きなあの谷は女性なのではないか。彗星も意味が深いものに感じます」と独自の分析を述べると、芸人たちも関心して聞き入っていました。
そんな全員が感動している雰囲気の中、なだぎだけは「なんだかラストが良く分からなかった」と感想を漏らすと、登壇した全員がなだぎに向けて一斉に解説を開始。みんなの熱気とトークに、最後はなだぎも映画の良さを認識できたようです。
小さな子供も多く訪れていた本上映会。作品の良さと芸人たちの楽しいトーク展開に、観客は満足気な笑顔を浮かべて劇場を後にしていました。