レポート2018.04.20特撮ヒーロー映画が国交樹立60周年を迎える日本とインドネシアの架け橋に
4月20日(金)、那覇市の桜坂劇場ホールBにて、インドネシア映画 『サトリア・ヒーローズ』の上映と舞台挨拶が行われました。
『サトリア・ヒーローズ』は、日本の石森プロとインドネシアのMNCが共同で制作した特撮ヒーロー「サトリア・ガルーダ(ガルーダの戦士)」を主人公にしたもので、インドネシア初のオリジナル特撮ヒーロー番組として2013年にスタートしたテレビシリーズの続編となる映画です。映画化にあたっては、東京や富士山麓でも撮影が行われ、日本とインドネシアの間で新たに様々な交流が生まれました。
映画の舞台は、地球と、異次元の宇宙アナザーユニバース。ふたつの世界を行き来する正義の味方サトリアたちが、力を合わせて悪に立ち向かうというもので、サトリアの1人ディマスが商談で東京を訪れた際、取引先の接待で茶道、弓道、羽子板を体験。日本文化のファンになったところで、謎の忍者集団から攻撃を受けます。その後は時空を飛び越えて、ダイナミックにストーリーが展開していきます。
上映会後の舞台挨拶には、「インドネシア住みます芸人」のザ・スリー、アキラ・コンチネンタル・フィーバー、そこらへん元気と、インドネシアでミュージシャンとして活躍する加藤ひろあきの他、バッファロー吾郎・竹若元博、相席スタートが集結。それぞれの視点でインドネシアにおける特撮ヒーローの現状などを話しました。
「インドネシア住みます芸人」のザ・スリーによると、インドネシアでの特撮ヒーローの人気は、例えば「仮面ライダーブラック」の名前をほとんどの人が知っているほどのもの。孤独なヒーロー像に加え、コメディあり、裏切りありの波瀾万丈なストーリーが、インドネシアでも受けているということです。MCから「逆に日本と違うところはありますか?」と質問があがると、「唯一の違いは言葉です」と答え、会場の笑いを誘いました。
同じく「インドネシア住みます芸人」のそこらへん元気は、現地でアニメイベントにも関わっているということで、コスプレ大会のファイナリストの多くが戦隊もの、しかも悪役のコスチュームであるという事実が、「インドネシアにかなりコアなファンがいることを物語っている」と指摘しました。
仮面ライダー好きで知られる竹若は、特撮と仮面ライダーの魅力についてコメントを求められると、「普通の人間と同じ様に、悩みを抱えながら成長していくところがすばらしい」と淡々と語った後、「イケメンの主人公が多いのも魅力です。僕らが子どものころと違って、最近は子どもよりもお母さんの方がのめり込んでいているくらいです」と、時代によって移り変わるファンの市場にも言及。相席スタートの山﨑ケイも「自分の相方もイケメンなので、ひょっとしたらインドネシアでブレイクするかもしれない」と応じました。