レポート2018.04.21セリフの一言一句を大切に演じた井浦新さんの思いが伝わる『ニワトリ★スター』舞台挨拶
4月21日(土)、那覇市の桜坂劇場ホールAで『ニワトリ★スター』の上映と舞台挨拶が行われ、上映後、舞台挨拶にかなた狼監督、井浦新さん、尚玄さん、プロデューサーの山下貴裕さんが登壇しました。さらには客席で鑑賞していた映画出演者のマグナム弾吉さん、ペロンヤスさん、シャックさんも井浦さんに呼びかけられて登場。濃いキャラクターが勢ぞろいした舞台上は大いに盛り上がり、にぎやかに舞挨挨拶がスタートしました。
自己紹介でかなた監督が「園子温です」と冗談を交えて話しはじめると、会場は一気に和やかムードに包まれます。監督もリラックスした様子で「16歳の時に遊びに来て以来、沖縄は思い出深い土地です」と挨拶しました。
本作品は、井浦新さん、成田凌さんが異色のキャラクターを演じるファンタジーを織り交ぜたバイオレンス映画。かなりはじけた役を引き受けた理由について、井浦さんは「決め手は“仲間”」と即答。「仲間たちが集まって映画を作るということはとても難しいこと。出演者それぞれが監督に対する思いがあり、それぞれの熱い思いが伝わったからできた映画でした」と振り返り、「この作品は自分自身にとって特別な位置づけとなる大切な映画」と語りました。
続けて、「複雑な理由はなにもなく、ただ“作りたい”という気持ちだけでチームで作りあげた映画です」と語るかなた監督。井浦さんとは10年前から映画を作る約束を交わしていたそうです。
また、成田凌さんは「この役をやれるのは自分しかいません」と自ら出演を持ちかけたそうで、これには「無謀ですよね」と井浦さんが思わずツッコんで会場を沸かせます。そして「監督の言葉を一言一句大切にしたかった。だからアドリブはほぼないです」と井浦さん。「監督の言葉をどう自分たちの血肉にしていくか」と、成田さんとは撮影前から映画の役柄と同じような関係を築いていったと明かし、登壇者の口々から今作でのチームワークや絆の強さ、作品への強い思いが語られました。
4月23日(月)からは会場となった桜坂劇場で上映がはじまる本作。今回、映画祭で公開されたバージョンは少し上映時間が短く、“秘密”のシーンがまだまだあるそうで「ぜひまた劇場で見てください。3回見たら全然違います!」と井浦さんの力強い声が会場に響き、舞台挨拶を締めくくりました。